自然由来で白髪予防&染め!ヤオ族の漢方と墨旱莲の力とは?

現代の多くの人々が悩む「白髪」。加齢とともに避けられないものと思われがちですが、自然の力を活用した方法で予防やケアが可能な場合もあります。本記事では、中国のヤオ族(ホンヤオ族)に伝わる伝統的な白髪予防法と、漢方薬草「墨旱莲(モクカンレン)」を使った自然な白髪染めについて紹介します。どちらも化学薬品を使わず、髪や頭皮に優しい方法として注目されています。どちらの方法も、長期間続けることで効果が期待できるものです。

【1】 80歳でも黒髪!?ヤオ族に学ぶ自然派白髪ケアの知恵

(1-1)ヤオ族とは?長髪文化とその歴史

中国広西チワン族自治区の黄洛村に住むヤオ族(ホンヤオ族)の女性たちは、「世界初の長髪の村」として世界的に知られています。彼女たちは生涯に一度だけ髪を切り、その後は黒く艶やかな長髪を保ち続けます。中には1.7〜2メートルに達する人も。

この美髪の秘密は、発酵させた米のとぎ汁と漢方薬を使った洗髪にあるとされています。そして驚くことに、80歳を迎えるまで白髪にならないと言われています。現代のシャンプーを使わず、自然由来の方法を大切にすることが、美しい長髪を保つ秘訣なのです。

髪型にも意味があり、未婚・既婚・子持ちで異なる髪型をするという文化的背景も持っています。

(1-2) 髪を守る発酵米と漢方の組み合わせ

  • ヤオ族の女性たちは、米のとぎ汁を発酵させて髪を洗う伝統を何世代にもわたって守っています。
  • 古代中国では、発酵液の中に漢方を加えて髪を洗うことが、黒髪を保つ秘訣とされていました。
  • 日本の平安時代にも、宮廷女性が「泔(ゆする)」と呼ばれる米のとぎ汁で髪を洗う習慣がありました。

使用される漢方薬として、以下のようなものが考えられます。

  • 何首烏(カシュウ)
  • 草(墨旱
  • 子(ニョテイシ)
  • 桑椹(クワの実)

これらの漢方薬は、煎じて髪に塗布したり、飲用することで白髪予防に役立つとされています。

(1-3) 漢方の効能と白髪予防の仕組み

  • 米のとぎ汁:ポリアミン・ビタミンB群・ミネラルが含まれ、白髪予防・育毛促進・頭皮環境の改善に効果的。
  • 漢方薬の効能
    • 何首烏(カシュウ):抗酸化作用があり、白髪の予防・黒髪の維持。
    • 旱莲草(墨旱莲):髪の健康を促進し、黒自然な黒髪の維持。
    • 女貞子(ニョテイシ):肝腎を補い、髪の成長を助ける。
    • 桑椹(クワの実):血行を促進し、髪に栄養を届ける。
    • 当帰:血流促進、頭皮の健康維持。
    • 甘草:炎症の軽減、髪のツヤ向上。

(1-4)作り方・使い方

①米のとぎ汁の準備

  • 米を洗う:無洗米ではない普通の白米を使用
  • 最初のとぎ汁には不純物が含まれるため捨てて、2回目以降のとぎ汁を使用
  • とぎ汁を保存:ボウルにとぎ汁を集め、冷蔵庫で1〜2日保存可能。
  • 発酵させる(オプション):とぎ汁を室温で1〜2日置くと、発酵が進み、より栄養価が高まります。

②漢方を煎じる

  • 水600mlに必要な生薬を入れ、土瓶で40分煎じる
  • 茶こしで濾して液体を抽出

③洗髪液を作る

  • 煎じた漢方液と米のとぎ汁を混ぜ、ぬるま湯で薄めて使用

④使う

  • 洗髪前に頭皮に塗布して10~15分放置
  • その後髪に馴染ませ、5~10分ほど浸透させてから洗い流す
  • シャンプー代わりに週2~3回使用

🔽動画を見る:長髪の村 ヤオ族の秘密に迫る

【2】 墨旱莲で自然に染める!白髪ケアの新習慣

(2-1)墨旱莲とは?伝統と現代の橋渡し

「墨旱莲」は古代中国で「黒髪の王」と呼ばれ、白髪を黒く染める薬草として長く利用されてきました。唐代の記録には、

「旱莲草汁涂发眉,生速而繁」(墨旱莲の汁を髪や眉に塗ると、すぐに黒くなる)

という記述があります。

(2-2)現代でも続く地域と文化

また、以下のような民族や地域で使用されてきました。

  • ミャオ族(苗族):伝統的な薬草療法を重視し、墨旱莲を髪のケアに使用。
  • トン族(侗族):墨旱莲を煎じて髪に塗布し、黒髪を維持。
  • 広東省・雲南省の農村地域:現在でも墨旱莲を白髪予防や育毛に活用する人がいる。

都市部ではあまり使われなくなっていますが、農村部では今も伝統的な方法として利用されています。

(2-3)作り方・使い方

● 作り方

  1. 墨旱莲の新鮮または乾燥した葉を採取
  2. 葉をすり潰して黒色の汁を抽出
  3. 水を加えて煮出し、濃い黒色の液体にする
  4. 冷まして保存(冷蔵庫で約1週間

● 使い方

  • 髪に直接塗布し、30分放置後に洗い流す
  • シャンプーに混ぜて使うことで、白髪染め効果が高まる
  • 週1〜2回の使用が効果的

🔽動画を見る:墨旱莲

(2-4) 白髪染めと育毛促進のダブル効果

  • 白髪染め:天然の黒色素が髪に浸透し、自然な色合いを実現
  • 育毛促進:補腎益肝の効果により、髪の成長を促進
  • 血行促進:頭皮環境を整え、健康的な髪を維持

まとめ

方法使用素材主な効能特徴
白髪予防米のとぎ汁+漢方薬保湿・育毛・白髪予防ヤオ族伝承・週2〜3回使用
白髪染め墨旱莲(モクカンレン)自然な染毛・育毛・血行促進化学染料不使用・週1〜2回使用

3. 他の国の白髪予防法

その他の、自然由来の白髪予防方法についてはこちら!

■注意事項

「鍼灸マッサージ師&エステティシャン」としての経験を生かし、美容と健康に役立つ情報をお届けしております。内容の正確性には細心の注意を払っていますが、誤りが含まれる可能性もございますのでご了承ください。また、当店では(指圧・オイルマッサージ・足ツボ)以外の施術を行っておりませんので、ご注意ください。

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